神奈川県タクシー協会 6期目となる伊藤宏会長を再選 神タ協が令和4年度定時総会を開く(TAXI JAPAN412号)

公開日:2024/09/19 06:34


神奈川県タクシー協会(伊藤宏会長)は5月27日、横浜市西区の「横浜ベイホテル東急」で令和4年度定時総会を開き、令和3年度事業報告および財務諸表を承認したほか、任期満了に伴う役員改選を行い、6期目となる伊藤宏会長(神奈川都市交通社長)を再選した。伊藤会長は、鳥海衡一(江南交通社長)、太田宏(湘南交通社長)、菊池尚(逗子菊池タクシー社長)の3副会長および三上弘良専務理事を再任した。


また令和4年度の事業計画については、分野ごとに各担当委員長が、予算については太田宏予算委員長(副会長)が概要の説明を行った。来賓として、関東運輸局の小瀬達之局長、全タク連の川鍋一朗会長、神奈川労働局の星野健一労働基準部長が駆け付け挨拶した。



太田副会長が開会あいさつ


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開会の挨拶で、太田副会長は「現状を楽観視するのは危険だが、そろそろ気持ちを前向きに持って良い時期なのではないか。先日の理事会では、伊藤会長から『22年度をコロナ禍からの脱却の年にしたい』とする力強い言葉もあった。皆で力を合わせて頑張っていきたい」などと述べた。


伊藤会長あいさつ

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伊藤会長は、冒頭の挨拶で「3年ぶりに行動制限が無くなり、5月のゴールデンウィークは各観光地で相当の賑わいがあったようだ。入国上限も2万人に引き上げられ、いよいよインバウンドも少しずつ回復してくるのではないかと思っている」などとした上で、「コロナ禍に加えてLPガスの価格高騰問題が出てきた。2年前には小売価格が1リットル50円ぐらいだったと記憶しているが、今では倍近くになっている。半導体不足の影響で(燃費効率に優れる)JAPANタクシーの導入も若干遅れがちになっており、オートガススタンドも生きるか死ぬかの状況にある」などとして、石油ガス税の減免や公的支援の要望を国や自治体に強く行っていく必要性を指摘。

その上で、「このような時代を生き抜くためにもタクシーのさらなる進化に取り組んでいくことが必要だ。コロナ禍の2年間では何も出来なかったが、停滞は衰退につながる。コロナ禍が明けたら、タクシーの進化を利用者が実感できるように対応していただきたい。そして利用者サービスの拡大とタクシー事業の充実につなげていってもらいたい」などと訴えた。


カーボンニュートラルに取組む


伊藤会長は、カーボンニュートラルへの業界としての取組みについては「しっかりと対応して、公共交通機関としての社会的な責任を果たしていきたい。国や県が掲げている二酸化炭素排出削減目標を認識しつつ、当協会としても独自の削減目標を策定して計画的に取り組んでいきたい」などとする意向を示したほか、東京都特別区・武三地区の運賃改定要請にも触れて「動向を注視していきたい。2年前の2月1日に運賃改定を行ったが、この間にもキャッシュレス決済は進展し、手数料も高額化している。燃料価格も高止まりしており、人材確保の観点からも、次回運賃改定の可能性があるのかどうか、経営委員会を中心に探っていきたい」とする考えも示した。また、UDタクシーの導入推進、観光タクシードライバー認定制度の拡充、mobiなどの動向注視、人材確保のための広報対策なども挙げた。

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