新理事長に櫻井敬寛氏を選出する 東個協が第56回通常総代会開く(TAXI JAPAN412号)

公開日:2024/09/19 00:29


東京都個人タクシー協同組合は5月30日、都内中野区の「個人タクシー会館」で第56回通常総代会を開き、令和3年度事業報告書と決算関係書類、令和4年度事業計画書と同予算書並びに経費の賦課および徴収方法などを承認したほか、組合員の除名、定款の一部変更、運営規約の改定、委員会規約の改定、支部設置規約の改定などを了承した。運営規約の一部改正では、チケット事業への参加要件に「適格請求書発行事業者の登録を受けていること」を盛り込んだ。この条項は、インボイス制度がスタートする来年10月1日からの実施となる。


任期満了に伴う役員改選では、総代会において新理事50人を選任。3期6年の理事長を務めて勇退する秋田隆氏に女性職員が花束を渡して退任を惜しんだ。 新理事の互選による理事長選挙では、副理事長だった櫻井敬寛氏が25票を獲得、同じく副理事長だった水野智文氏の21票、常務理事だった横田輝夫氏の4票を上回り新理事長に選出された。



3期6年で秋田理事長が勇退


秋田理事長は、冒頭の挨拶で「この2年以上続くコロナ禍の中で事業者数が激減しており、東個協の各支部と組合本部の運営も大変に厳しいものになっている。そうした中で、昨年12月には個人タクシーを応援する議員連盟の総会が開かれ、国交省からパッケージ案が出された。この件については何年もかけて要望を出してきたもので、私の本意としては個人タクシーの台数枠というものが欲しかったが、しかし現時点で国交省が出来る最大の(個人タクシー激減の)緩和策だったのだろうと思っている。最終的に、法人側との話し合いで渋々ながら承認を得たところだ」としながら、「令和2・3年度における75歳未満の一般廃業者数が新規枠として出て来るが、特別区・武三では683であり、これを5年間で按分すると136余り3となるので、この余り3を令和4年度に追加して4年度の新規枠は139になる」などと説明した上で、「139の新規許可となっても、毎年のように東個協だけでも3百数十人が一般廃業しており、新規枠を埋めても事業者数が増えることにはならないが、139の枠を何とか埋めていきたい」などとした。


アプリ配車増加で配車手数料


議事では、組合員手数料の最高限度額に関し、新たに「配車手数料」として取扱1件に対し55円が盛り込まれた。配車手数料の新設に対して総代から質問が出たが、これに対して担当の水野副理事長は「配車アプリについては、GOおよびS.RIDEともに想定以上に配車回数が伸びており、特にGOは月間の配車回数が9万回を超えて来ており、東個協での費用負担も限界を迎えつつある」とした上で、「受益者負担も必要だという考え方が理事会の中で出てきた。令和4年度中に検討していくため、その上限額として1件55円という数字を出した。上限55円の中でも3つに分けて考えていく予定であり、S.RIDEは配車1件当たり33円、GOは1件当たり44円の負担をしているので、手数料がこうした金額を超えることは考えていない。配車1件当たりの金額が高い東個協無線についても受益者負担の考え方から、S.RIDEやGOよりも高い手数料を考えており、そこで上限を55円にした」などと説明した。


新理事による互選で選挙実施


任期満了に伴う役員改選では、秋田理事長が勇退。新理事50人による理事会で選挙が行われ、新理事長には、副理事長だった櫻井敬寛氏を選出。副理事長(2人)には、40 票を獲得した水野智文氏を再選、さらに常務理事だった橋本淳一氏が26票で副理事長に選出された。専務理事には、櫻井理事長の推薦で高橋智行氏を再選。常務理事(4人)には、大野芳嗣、斎藤芳輝、千田雅和、冨田誠一の4氏を選出した。

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