小泉、河野の両衆議院議員が挨拶 Uberが横須賀で記者発表会を開催(TAXI JAPAN413号)

公開日:2024/09/20 00:52


日本国内でタクシー・ハイヤーのアプリ配車事業を展開するUber Japanは6月6日、神奈川県横須賀市にもUberアプリによるタクシー配車(Uber Taxi)エリアを拡大するとともに、横須賀市内の「メルキュールホテル横須賀」で記者発表会を開催した。


記者発表会には、Uber Japanの山中志郎・モビリティ事業ゼネラルマネージャーのほか、横須賀市内におけるUberアプリによるタクシー配車(Uber Taxi)に参画する、日の出タクシー、芙蓉交通、横須賀タクシー、臨港タクシー、ワイキャブの5社を代表して、臨港タクシーの市川社長と芙蓉交通の八木達也社長が登壇した。さらに、神奈川11区(横須賀市・三浦市)選出の自民党の小泉進次郎衆議院議員(自民党神奈川県連会長、前環境大臣)が駆け付けて挨拶したほか、同じく神奈川県選出で前規制改革担当大臣の自民党・河野太郎衆議院議員がビデオメッセージを寄せた。


Uber Japanの山中ゼネラルマネージャーは「横須賀でのUber Taxiの展開は、昨年10月の札幌に続くもので、国内14都市目(淡路島、名古屋、大阪、仙台、青森、福島県郡山、広島、京都、広島県福山、福岡、高知、東京、札幌、横須賀)となる」などとしたほか、地元選出の国会議員として登壇した小泉衆院議員は「Uber Taxiが横須賀から始まることを、(自民党)神奈川県連会長という立場を活かして神奈川県全体をみながら、神奈川県全域に、そしてタクシー業界全体に、共存共栄という形で繋がれば一番いいな、と思っている」などと述べた。〈本紙編集長=熊澤 義一〉



米海軍横須賀基地など軍港の街


神奈川県横須賀市は、人口は約38万人、神奈川県南東部の三浦半島に位置し、横浜市や逗子市、葉山町、三浦市などに隣接している。横須賀市には、旧日本海軍の横須賀海軍工廠や鎮守府が置かれていたことから、現在も米海軍第7艦隊の母港となっている在日米海軍横須賀基地や海上自衛隊横須賀基地などがあり、軍港の街という側面もある。このため、横須賀市内では、米海軍の軍人やその家族などのアメリカ人の姿も多い。


タクシーでは、横須賀市は、横浜市や川崎市とともに京浜交通圏を構成しているものの、地元主体の営業となっている。 そうした背景を持つ横須賀市に、Uberアプリによるタクシー配車(Uber Taxi)がエリアを拡大することになった。


UberJapanの山中GMが挨拶


名称未設定


記者発表会では冒頭、Uber Japanの山中志郎・モビリティ事業ゼネラルマネージャーが、Uberの概要を説明した上で「近年は(Uberアプリによる)タクシーの配車サービスが急拡大しており、日本を含む28カ国でタクシーの配車サービスを展開している」などとしたほか、「日本においては、タクシー・ハイヤーの配車サービスであるUber TaxiやUber Premium、および料理や日用品を配達するUber Eatsの2つのサービスを提供している。日本のタクシーの市場規模は世界第二位であり、その将来性から、日本はUberにとって最重要マーケットのひとつになっている」などと指摘した。


山中ゼネラルマネージャーは、続けて「2018年3月に兵庫県・淡路島において地元自治体とともに実証実験として(タクシー配車の)サービスを開始して以降、名古屋や大阪、京都、福岡、そして東京、札幌などの各都市で配車サービスを開始し、現在までに国内13都市で配車サービスを展開している」などと説明。その上で「そして本日、6月6日から(神奈川県の)横須賀で本格的にUber Taxiが始動する。横須賀でのUber Taxiの展開は、昨年10月の札幌に続くもので、国内14都市目(淡路島、名古屋、大阪、仙台、青森、福島県郡山、広島、京都、広島県福山、福岡、高知、東京、札幌、横須賀)となる」などとした。


米海軍基地内にもアプリ配車


山中ゼネラルマネージャーは、「横須賀では、日の出タクシー、芙蓉交通、横須賀タクシー、臨港タクシー、ワイキャブの5社と提携し、本日からUberアプリを通じたタクシー配車サービスを提供する」としながら、横須賀におけるUberアプリのメリットとして①米海軍施設を含む横須賀市内全域でUberアプリを通じたタクシー配車が可能であり、特に配車利用の多い米海軍施設内ではUberが独自に数十カ所の乗車地点をアプリ内に設定し、配車センターに頼らずにアプリだけでスムーズな配車運用が出来るようになったこと、②Uberアプリは50言語に対応しており、海外でのUberの利用者がそのまま使い慣れたアプリで横須賀のタクシーを呼べること、③横須賀での配車運用開始を記念して最大4500円引きとなる利用者向けプロモーションを実施することIなどを挙げた。


横須賀のタク2社代表が挨拶


続いて、横須賀市内におけるUberアプリによるタクシー配車(Uber Taxi)に参画する、日の出タクシー、芙蓉交通、横須賀タクシー、臨港タクシー、ワイキャブの、いずれも横須賀市内に本社を置いて横須賀三浦総合無線組合(理事長=市川壽一・臨港タクシー社長)に加盟する5社を代表して、臨港タクシーの市川社長と芙蓉交通の八木達也社長が登壇。


臨港タクシーの市川社長は「Uberが、日本国内ではタクシー業界と連携してということなので、それに賛同して一緒にやっていくことにした」としながら「神奈川県タクシー協会の推奨アプリである『GO』とも共存することが出来て、在日米海軍横須賀基地でのアプリ配車が可能であること、そして横須賀市へのインバウンドにも貢献できること、こうしたことを目的に、当初は5社での運用になるが、Uberを拡げていきたい」などとする抱負を述べたほか、芙蓉交通の八木社長は「横須賀三浦総合無線組合(タクシー9社で組織)のうち、まずは5社で(Uberアプリでの配車運用を)スタートすることになった。今後はダイナミックプライシングをはじめとして、タクシー業界は凄まじい変化の中となるが、Uberと協力して色々なことが可能になるのではないかと楽しみにしている。新たな取り組みをしていけたら」などと挨拶した。


小泉衆院議員が登壇して挨拶

名称未設定


地元である神奈川11区(横須賀市・三浦市)選出の自民党の小泉進次郎衆議院議員(自民党神奈川県連会長、前環境大臣)が駆け付けて挨拶し、「横須賀におけるUber Taxiのローンチ記者発表会に立ち会えることが、私としても嬉しいことだ。それは、神奈川県において初めてのUber Taxiのサービスが開始されるのがこの横須賀であること、そして、タクシー2社の代表から挨拶があったように、横須賀には米海軍の基地があり、最近も航空母艦2隻が寄港したが、航空母艦には数千人の乗組員がいて、既にUberのアプリを使っている。そういう横須賀ならではの利用者がいて、それを地域の経済や雇用に繋げていくことは重要だ。横須賀の立地を活かした、新しい取り組みを、より大きくしていけるかに私も注目している」とした。


神奈川全域、タク業界全体に


小泉衆院議員は、続けて「私は、自民党神奈川県連の会長も務めており、地元の横須賀・三浦だけでなく、神奈川県全体をみている。米軍基地の立地を活かせるのは横須賀だけではない。神奈川県は、沖縄県に次ぐ米軍基地の集積地であり、この神奈川県をマーケットとして新しいサービスが投入され易い地域であり、コロナ後の社会においてよりインバウンドを見込める魅力的な国が日本であり、海外からの新たな需要を取り込んでいく時に、Uber Taxiが横須賀から始まることを、神奈川県連会長という立場を活かして神奈川県全体をみながら、神奈川県全域に、そしてタクシー業界全体に、共存共栄という形で繋がれば一番いいな、と思っている。色々と話は聞いているが、Uberとタクシー業界とのコミュニケーションを円滑にするような役割が果たせたら、と思っているし、タクシー5社の皆さんの英断と、神奈川県で最初に横須賀で始まるこの新しいサービスを応援していきたい」などと締め括った。


河野衆院議員がメッセージ


名称未設定


ビデオメッセージを寄せた、同じく神奈川県選出で前規制改革担当大臣の自民党・河野太郎衆議院議員は、「出来るだけ早くコロナを抑え込んで、またインバウンドのお客様を迎え入れるという体制を整えていきたいと思っている。Uberは、世界でも非常に多くの方が使っている配車サービスであり、再び多くの外国のお客様が日本の国を旅して行けるように我々も努力していきたいと思っている」などとした上で、「昨年、私は規制改革担当大臣として、タクシー業界の様々な規制緩和に取り組んだ。ソフトメーター、そしてダイナミックプライシングなどの仕組みを提案し、国交省の実証実験にはUberも参加してくれた。どうやったらタクシーが皆の足として便利にもっと利用してもらえるか、これからもタクシー会社の皆さんの話をしっかり聞きながら、いかにタクシーを便利に使い易くしていくか、そういう努力を続けていきたい。いつの日か、神奈川県全域でこのUberのシステムが使えるようになったらいいな、と思っている」などとした。

0