金子庄吉会長など正副会長を再選 千タ協が第12回定時社員総会(TAXI JAPAN413号)

公開日:2024/09/08 13:37

千葉県タクシー協会は6月3日、千葉市美浜区の「ホテル・グリーンタワー幕張」で第12回定時社員総会と令和4年度第2回理事会を開き、各委員長が担当分野ごとに報告するなどして令和3年度事業概要報告と同出資決算報告書を了承したほか、令和4年度事業計画と同収支予算を承認した。


任期満了に伴う役員改選では、総会において新理事を選任したうえで新理事による理事会を開催して、会長に金子庄吉会長(京成タクシー船橋社長)を再選したほか、田居照康(小金タクシー社長)、武藤厚(武藤自動車社長)、大越一朋(稲毛構内タクシー社長)、菊岡文夫(潤井戸タクシー社長)、金杉幸太郎(房総自動車社長)の5副会長も全員を再任した。また、土屋信乃夫専務理事が退任し、新しく千葉県運輸支局長や東京運輸支局長などを歴任した高山和征氏が専務理事に就任した。



来賓に関運局自動車交通部長


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千葉県タクシー協会の第12回定時社員総会には、来賓として、関東運輸局の高橋信博自動車交通部長、千葉県警刑事部刑事総務課の庄野淳・犯罪捜査支援室長、千葉労働局の佐保隆労働基準部長らが駆け付けて祝辞を述べた。


開会の言葉で、田居副会長は「タクシー業界はコロナ禍の中で大変に厳しい経営環境にあり、千タ協の定時社員総会も3年ぶりの対面での開催となる。忌憚の無い意見をいただきたい」としたほか、総会冒頭の挨拶で、金子会長は「エネルギーや原材料価格が高騰、LPガス価格の高騰も続いていてタクシー事業者の経営環境は増々厳しくなっている。感染症対策に万全を期して1日も早くコロナ前の日常を取り戻すこと、少子高齢化という社会変化の中で地域社会に貢献する公共交通としての使命を果たすべくタクシー業界が存続していくことが大切だ」とした上で、「安心安全な輸送サービスの提供、事業継続に欠かせない乗務員の雇用を守って千葉県内における運転者登録者数の減少に歯止めをかけることが重要だ。地域社会での存在感を示して生き残っていくことが大切だ」などと訴えた。


任期満了で金子会長を再選


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任期満了に伴う役員改選で再選された金子会長は「会員の皆さんには、本日選任された役員に絶大な支援と協力をお願いしたい。また、新役員には、コロナ禍による運送収入の減少と燃料価格の高騰などによる経費の増大というこれまでに経験したことの無いような経営環境の中で、改正タクシー特措法に基づく適正化・活性化事業、危機的状況にある乗務員不足の解消に向けた取り組みなど課題は山積しており、千タ協のさらなる発展と会員事業者の円滑な事業推進に寄与できるように尽力をお願いしたい」などと要請した。


もう一度の運賃改定が必要

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閉会の言葉で、武藤副会長は「事業継続が非常に危ぶまれる状態が続いているが、燃料価格は高騰し、キャッシュレス決済の割合も50%近くにまで増えてきていて決済手数料も2〜3%程度で大変で、さらに配車アプリの手数料という諸経費の増加も経営を圧迫、赤字が増える要因となっている。一方で、乗務員不足も、運転者登録の推移をみると10年前からずっと右肩下がりで減ってきている。特に、コロナ禍のここ2年で乗務員不足に拍車がかかっている」などとした上で「新規乗務員の採用のための労働条件改善原資、諸経費の増加対応からも、(2020年2月に続く)もう一度の運賃改定も必要ではないか」と提起した。

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