こんな女性ならタクシードライバー向き!

公開日:2024/09/18 00:08


最近は女性ドライバーが増えています。10年前ならば、びっくりして「女性なのにドライバーは珍しいですね、嫌なこととかないですか」などと話しかけたい気持ちになったかもしれません。しかし、最近では女性ドライバーがたくさんいるので、そういった気持ちになることは少ない。中高年の女性ドライバーも増えていますし、驚くほど若くて綺麗な女性ドライバーも見かけることがあります。噂によるとチップをもらえることがとても多いと聞いたことがあります。ただ、チップは年間20万円以上もらうと納税の義務が生じるので、もらった場合でも周囲の人には言わないほうが無難だと思います。たまにそういう方を見かけるのですが、税務署に聞かれないかなぁとひやひやしています。


さておき、チップがもらえるということは、お客さまの満足度が高いということでしょう。お客さまは、ドライバーの接客が良いと感じた場合にはチップを支払う気になることが多いと思います。「元始、女性は太陽だった」という言葉があります。そういう意味では、女性ドライバーは、ただいるだけで魅力になるという意味で男性ドライバーとは一線を画す存在といえます。最近はこういうことを言うと性差別だなんだと、ややこしい議論に巻き込まれてしまいます。ただ、そういった議論をみてみると、男性も女性も、女性のことは基本的には好きだという法則に気づきます。


一方で、男性も女性も、男性のことはうっすら嫌いなのだそうです。それが厳密な意味で事実なのかどうかはさておき、しょっちゅうクレームをもらってくる不良おじさんドライバーの話は時折聞きますので、その逆のパターンとして、人気があってチップが集まる女性ドライバーがいるということなのかもしれません。存在としての魅力としては、やはり女性ドライバーのほうが上だろうと個人の実感としては思います。


一方で、医者は頭髪が少なくて太っているほうがいいという話もあります。これは、若い医者よりも、年を取って髪が薄くなった先生のほうが自然と信頼されるという法則なのだそうです。タクシードライバーでも同じことは言えると思います。若い女性のドライバーよりも、経験豊富そうなおじさんのほうが安心して命を任せられるというのはあると思います。もちろんあくまでも第一印象としてです。私のようなおじさんドライバーとはまた違った戦略が必要になってくるのが女性ドライバーと言えることでしょう。


調べてみると女性乗務員の数は全国で9470人とのことです。経過をみてみると平成5年では4600人程度であったことから倍以上に増えていることがわかります。今後も女性ドライバーは増加していく傾向にあるでしょう。この記事では、タクシードライバー向きの女性はどんな人なのかを、様々な側面からみていこうと思います。



 タクシードライバーをする上での女性の強み


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女性ドライバーの最大の長所は接客です。もちろん、接客が苦手な女性もいれば、得意な女性もいることでしょう。また、タクシーの接客は特殊なので、そういった状況において接客ができるかどうかも大切です。女性が仕事とする接客業というと、ショップ店員から保険の販売員、キャビンアテンダントや、夜にあいている飲食店のフロアレディーなど多岐にわたります。また、その職種によっても必要な適性やスキルは変わってきます。接客というとフロアレディーのような仕事をイメージする方も多いと思いますが、タクシードライバーの仕事は、お客さまを迅速かつ安全に目的地へとお連れすることです。


長時間会話を続けることではありません。ここを誤解すると、あまり幸福なタクシードライバー生活にはならないと思います。お客さまが一番求めているのは楽しく会話することではなく、目的地に素早く到着することです。また、命の危険を感じることがないというのも重要です。当たり前のようですが、他人の運転というのは怖いものです。運転が荒かったり、道を全然知らなかったり、交通ルールを守っていないように思えた場合には恐怖を感じます。そうなると、どれだけ明るく楽しく接客したところでクレームになります。


一方で、丁寧に接客する女性ドライバーは非常に評判がいいという実態もあります。男性ドライバーの接客が必ず悪いわけではないのですが、声が聞き取りづらいおじさん、ぶっきらぼうなおじさん、普通に話しているのに怒っているように聞こえてしまうおじさん、地の顔が何となく不愉快なおじさんというのはいるものです。最後の「地の顔が不愉快」というのは困った話なのですが、本当にそういうところからクレームがはじまるのは事実です。なので、清潔感のある身だしなみをして、お客さまの目を見てにっこり笑顔で挨拶するのが基本です。もっとも、それが全然できていないドライバーが多い中で、よく通る高い声で、丁寧に挨拶をしてもらうと気持ちよく感じるというお客さまは多いようです。


お客さまの満足度はあがりますが、仕事として重要なのは、どれだけ売上を作れるかです。売上の6割程度が収入となる職種であるため、ある程度の売上がなければ、最低時給程度しかもらえません。売上を作るために必要な条件は色々とありますが、その中の一つに、体力があって長時間運転できることがあります。営業時間が短ければどうしても稼ぎは減ってしまうからです。長時間座って運転を続けられるかどうかが、タクシードライバーには重要な特性となるわけです。どのくらいの時間かというと、休憩を挟みながらも16時間程度。長い場合には20時間の運転する必要があります。これは隔日勤務という働き方の場合ですが、日勤であっても8時間以上は必要だと考えておく必要があります。8時間のドライブは日常生活ではなかなか経験しません。もしも、普通のドライバーに8時間かけて東京から鳥取まで移動させた場合には、みんなヘトヘトになると思います。タクシードライバーの場合には、高速を使って8時間くらいならば、場合によっては休憩なしでも余裕で行けます。安全面を考慮して1,2回休憩してもいいですが、しなくてもいけると思います。


そういったタイプの体力は、運転持久力とでも呼ぶべきでしょうか。1時間だけタクシーの営業するというのであれば、ちょっと運転が得意な素人でもできます。もちろん、2種免許がなければ営業はできませんが、技能としては可能です。しかしながら、タクシードライバーとして1回の乗務をすませる。それを毎月やっていくためには、間違いなく体力が必要です。疲れやすい方、睡眠不足に悩まされることが多い方は要注意です。


 女性は運転が下手なのか


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そもそも「女性ドライバーは運転が下手」という先入観をもっている人もいます。この点について調べてみたのですが、女性は能力的に運転が下手ということはないそうです。しかし、実際のところ、運転を苦手としている女性は多いのも間違いありません。どうしてこうなるのかというと、女性は男性よりも運転経験が少ない場合が多いのだそうです。確かに、免許を取ったあと、遠くの見知らぬ土地まで無駄なドライブに行くという話は、男性からよく聞きますが女性からはあまり聞いたことがありません。


こういう行動の無謀さ、大胆さは男性の特性といえるかもしれません。そういう中で、事故や違反などの手痛い失敗をしながら運転技術を向上させていくという側面はあることでしょう。車で鹿児島まで行ったとか、北海道を一周したとかいう武勇伝をもっているのは、女性よりも男性の比率が多いように思います。もっとも、最近の若い世代は車をもたない傾向にあるので、そういうエピソードが生まれづらくなっていると思いますけれど。


プロレーサーは男性のほうが速いという意見もあります。レーサーとして必要な素質の一つに小柄ということがありますが、女性のレーサーのほうが小柄な傾向があるのにレーサーとしてはなかなか上位には食い込めません。これは、トップレベルのレーサーまでいくと、かなりの筋力を必要とするため、男性のほうが有利となることが原因なのだそうです。タクシードライバーはトップレーサーではありません。200km/h以上で走行して、コンマ1秒の走行タイムを削ったり、コーナーでインをさして追い抜いたりする必要もありません。


実際に、男性のタクシードライバーがトップレーサーなのかというと、まったくそんなことはありません。速く走ること、前の車を追い抜くことはタクシードライバーにはまったく問われない技術です。従って、このレベルでの運転の適正はまったく問われません。


大切なのは、安全に運転することであり、お客さまに不安を抱かせないようにすることです。もしかしたら女性であることに対して苦言を呈してくるようなお客さまも、今現在まだいるかもしれませんが、お客さまを選ぶことはできないのでそういう場合はどうしようもありません。男性のドライバーであっても、最初から絡む気満々のクレーマー常習のお客さまへの対応は極めて難しい。こればかりは運です。女性ドライバーについて理解のないお客さまに当たる可能性はありますが、女性のドライバーが安心安全にお客さまをお連れするために十分な技術をもっていることをご理解いただけるように努めることで、少しずつ社会の認識も変わっていくように思います。


そのためには、2種免許ドライバーとして十分な運転技術をつけ、交通法規についても熟知しておく必要があります。


 女性ドライバーは地図が読めないのか


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タクシードライバーは道を知っていることが重要です。行き先やルートについてお客さまが説明しても、それが理解できなければ仕事になりません。しかし、『話を聞かない男、地図が読めない女』という本がベストセラーになったことからわかるように、女性は道がわからないという考え方は確かに存在します。それは認知機構が男性とは異なっているからという意見もあります。一方で、地図を読む能力において男女の差はないという研究結果が出ています。つまり、方向音痴の男性もいるし、女性もいるということです。


地図を読む能力は経験から得ていくものらしく、たとえばイスラム圏の場合、女性はほとんど地図が読めないのだそうです。なぜなら、家を守ることが女性の仕事であるため、遠くまで仕事に行くことということがないからだと言われています。逆に言うと、地図を読む必要性があれば性別に関係はなく、地図は読めるようになるとのことです。もしかしたら、世界でトップクラスに地図が読める人を決める場合には男女の差が出る可能性はあります。


もちろんタクシードライバーは、そういったコンテストで勝つのが目的ではなく、お客さまが目指す場所にお連れするだけでいいわけです。最近はナビも発達しているため、ナビを見ながら移動できるというレベルであっても十分に営業することはできます。女性だからできないというのはご本人に苦手意識さえなければ、まずないと思って良いです。


 まとめ


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  • 女性ドライバーの強みは接客の良さ好感度の高さ
  • 女性は運転が下手というのは経験の差によるため、練習すれば問題がない場合がほとんど
  • 地理についても経験を積むことで男女のへだてなく上達していく


どんな女性がタクシードライバーに向いているのかを解説してきました。世間では「女性は運転に向いていない」「地図が読めない」などと言われることがありますが、そういった認識は女性ドライバーが増えていくにつれて段々となくなっていくと思います。ここだけの話ですが、男性であっても、運転が下手で、地図が読めず、どうにもならずにすぐに退職していくケースがあります。男性だからできるということではないし、女性だからできないということはありません。


逆に、タクシードライバーの仕事に魅力を感じて、人間関係に悩まされず、自由に働きながら稼いでいきたいと思う方には、お勧めの仕事だといえます。運転はうまくなりますし、地理も自然と詳しくなっていきます。


最後に個人的な話で恐縮なのですが、タクシードライバーとして稼いでいる女性はかっこいいと感じます。自分の力でお客さまを探して、お客さまの望む目的地までお連れして、それによって収入を得るという仕事であるため、一切の言い訳はできないのです。女性だからかっこいいというわけではなく、タクシードライバーという仕事自体がかっこいいというべきかもしれません。まだまだ男性中心の業界なので、男女が区別なく働けるというには至らないところもまだあるでしょうが、今後も女性ドライバーの活躍に期待していきたいと思います。

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